E. 計算機による音の加工


 背景

 計算機の発達により、今日では「外部から得られた信号をデジタル化し、それを計算機で 処理した結果を外部に送り返す」という処理は非常に一般的なものになっています。 例えば、 携帯電話で話をするときには「受信した電波をデジタル化してから音声信号に変える」、 あるいは「音声信号をデジタル化してから電波に載せて送る」という処理を行っています。 本テーマでは、音声 (あるいは音楽) を用いて、この「計算機によるデジタル信号の処理」 を体験することにしましょう。

内容

本実験では、


のように処理を行います。つまり、マイクから音声を取り込んでデジタル化し (あるいは音声ファイルを読み込み)、PC で加工してスピーカに出力する(またはファイルに 書き出す) という手順です。

 これを、入出力の簡単な順に実験していきます:

1. ファイルから読み込んでファイルに書き出す:
「時間」を考えなくてよいので最も簡単です. 全ての処理の基礎になります。
2. ファイルから読み込んでスピーカに出力する:
一定の時間間隔でデータを出力する必要はありますが、入力となるデータは 既にそろっているので比較的簡単です。CDやMP3プレーヤーなどで「音質を調節する」 のはこのレベルの処理になります。
3. マイクから取り込んでスピーカに出力する:
マイクからの取り込みをきちんと行わないと正しく動作しなくなります。 難易度は高いですが、ノイズキャンセルなどは本質的にこのレベルの動作になります。




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