電子線ホログラフィでは、通常、ホログラムの観察と再生の2段階の処理により試料を透過した電子波の位相の情報を得ます。まず観察では、試料を透過した電子波と試料の外側(真空領域)を通った電子波を図のようにバイプリズムで重ね合わせて、干渉縞(ホログラム)を作ります。試料のある部分は、真空部分と比べて、縞の位置がずれます。これは試料中を通った波は、内部の電位によって余分の位相変化を受けるからです。この位相変化が求まれば、試料内部の電位分布の様子が分ります。位相変化を求める手続きが再生です。ここでは、フーリエ変換法という方法で再生しています。再生した結果、等位相のラインを示したのが、右下の図です。等位相線が界面でシフトしています。
半導体の場合、pn接合のように接合が形成されると、Build-in Potentialの分だけ内部電位が変化しますので、それにより電子波の位相が変化します。ですから、位相変化を求めることで接合の様子が分ります。