F. 人間と競う人工知能を作ろう

 人工知能という言葉を耳にしたことがあるでしょうか。 人工知能は、ロボットなどに人間と同様の知能を持たせる技術です。 たとえば、ドラえもんはのび太君と人間同士のように会話を行っていますが、ドラえもんの中には優秀な人工知能が入っていると考えられます。 ドラえもんは未来の世界の話ですが、現在でも人工知能は研究され、どんどん発達しています。 最近では、将棋のプロに勝てる人工知能が開発され話題となりました。
 本テーマでは、図1のような対戦型ゲームを題材に、自分で考えた人工知能を作ります。 そして、他者が作った人工知能と対戦します。 この過程を通じて、人工知能という技術についての理解を深めます。

ゲームの様子
図1 ゲームの様子

 人工知能を実現すると、コンピュータは人間のように振る舞うことができるようになります。 そして、コンピュータの方が人間よりも瞬時に判断できます。 そのためには、プログラムを用いて知能を表現する必要があります。 プログラムは、プログラミング言語というもので記述することができ、図2のような開発用ソフトウェアを使って作成します。

開発用ソフトウェア
図2 開発用ソフトウェア

 では、コンピュータが知能を持つために必要なことは何でしょうか? たとえば、図1では「同じ色のおにぎりが4個以上つながると消える」「消えたおにぎりの数に応じて相手側にお邪魔おにぎりが現れる」といった知識や 「おにぎりを出来るだけ溜めないように消していく」「連続的に消して、一度に大量のおにぎりで相手を邪魔する」などの戦略を与えておくことです。 コンピュータは様々な選択肢の中から、与えられた知識や戦略に基づいて次の手を選択し、ゲームをプレイします。
 コンピュータに与える知識や戦略をいろいろ考え、仲間と対戦しながら、賢い人工知能を作りましょう。