図1 身の回りで発生している「熱」
電気こたつのヒーターなどは電気エネルギーを熱に変えています。 では,逆に熱を電気に変えるにはどうすれば良いのでしょうか? 図2のように,金属などの物質の一端を暖め,もう一端を冷やして温度差をつけると,両端に電圧が生じます。 この現象は発見者の名前にちなんて「ゼーベック効果」と呼ばれています。 ゼーベック効果自体は身の回りの全ての物質で起こる現象ですが,発生する電圧が特に大きい物質は「熱電変換物質」と呼ばれています。
図2 熱から電気が生じるゼーベック効果
この実験では,実際に簡単な熱電変換発電装置を作ってもらいます。 発電装置は,図3に示すように, 熱電変換物質を直列接続した単純な構造をしています。熱電変換物質の形状や数を自由に設計し, より大きな発電量が得られるような装置を作ります。 自分の作った発電装置で発光ダイオードの点灯や, モーターの駆動など,地球に優しい発電に挑戦してみましょう!
図3 熱電変換発電装置の作製