E. ロボットのしくみを理解する
〜書道ロボットを作ろう〜
人間のように動く「ロボット」の開発は,人類の夢のひとつです.
その研究の進歩は目覚しく,
今では,歩き・踊るロボットが当たり前のように登場する時代になりました.
そのようなロボットの基本的な構造や動作原理について,
皆さんに理解してもらうのがこの実験の趣旨です.
さて,実際に皆さんに触れてもらうのは,
図1のような「人の腕」を模したマニピュレータ・タイプのロボット(ロボットアーム)です.
このロボットにコンピュータから指令を送って自在に操り,
筆で文字を書く「書道ロボット」を作りましょう.
マニピュレータ(ロボットアーム)は,図2のような構造になっています.
J1〜J6(J4を除く)までの5つの関節を持ち,
先端には開閉ができるハンドが付いています.
今回使う実験装置は,図3のように,
大きくわけて3つの部分から構成されています.
まず,ロボット本体である「マニピュレータ」,
皆さんが動作指令を送るための「パソコン」,
そして,その両者を仲介する「コントローラ」です.
ロボットは,図の矢印で示すような信号をやり取りしながら稼動します.
それぞれの関節やハンドに対して動作指令を与えることで,
ロボットに様々な動きをさせることができます.
ロボットをに動作指令を与えるには,
例えば次のような命令(コマンド)をロボットに送ります.
- 「GO」… ハンドのグリップを開く.
- 「MS」… 指定した位置にハンドの先端を直線移動する.
- 「MR」… 指定した3点を結ぶ円弧を描く.